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政治の世界ではないのですが、車の世界にもこんな話があります。
世界的にトレンドの2ペダルスポーティー車。各メーカーこのロボティックトランスミッションの開発に凌ぎを削っているようです。現在最高とされているAudi,VW車に使われているDSG(ダイレクト・シフト・ギアBOX)/製造はゲトラグ、油圧制御ユニット、デュアルクラッチ等はボルグワーナー製の物ですが、基本は50年も前に戦車で実用化されていたデュアルクラッチを80年代にグループCのポルシェが車で初採用し、電子制御の進化によって普通に使えるようになった物です。当方GTIも勿論DSGを選び、街ち乗りから峠、サーキットと色々な使い方をしていますが、流石の出来栄えです。難を言えば、フルオートマには無い極低速の軽いスナッチ、峠等での暴走に近い走り時に感じる若干の遅れを感じるシフトダウンぐらいの物です。これも気を付けていなければ解らないレベルです。他メーカーの物に比べれば遥かに進んだものでしょうね。

もともとがポルシェ発祥のこのT/Mを自社が何故使わないかとの疑問が常にありました。ポルシェ社は未だにティプトロニックというT/Mを使い続けています。乗った方はご存知だと思いますが、何時も問題になる固定ギア時にも拘わらず高回転時にシフトUPしてしまう悪癖です。2~3速ホールドの峠走り等、此処で”エンブレ”なんて時にUPしてしまうのですからトラクションが抜け非常に不安定になりとても怖い思いをします。

この問題はカー雑誌編集者や評論家間では何時も取りざたされていて、新車発表会では必ず出る質問でした。何時も名うてのAG/エンジニアにはぐらかされていましたが、ある著名な評論家が、ポルシェAGのエンジニアに詰問したところ”ポロリ”と本音が出たそうです。

ポルシェ社はメーカーとしてはそんなに大きな会社ではありません。最大市場である米国の売り上げでどうにでもなってしまうメーカーに過ぎないと言う事ですね。又、その米国市場が「訴訟大国」として有名です。もしオーバーレブでもしてエンジンを壊したり、それに類する事故でも起こせば直ぐにメーカー責任が問われ、訴訟を起こされる国でもあります。その事が怖くて「あのようなT/Mでお茶を濁している」と言うのが真相だそうです!

そう言えば、国産BIKEメーカーも米国向けはフロントブレーキを故意に効かなくしていた時期がありましたね。(フロント握りゴケで訴訟を起こされた事例があった)

「何かなー」ですがしょうがない事なんですね。メーカー規模を考えると死活問題ですからね。しかし、ポルシェの事ですからトレンドである2ペダルは無視出来ないと解っている筈・・・その内良い答えを導き出すでしょう。